それでもまだ奇跡の起こっていない人へ

お茶づけ・英語づけの生活は,おそらくまだ続きます。

自由な人とは,気ままな身勝手さを持つことなく意志を働かせる人である

シンクロニシティ

二つ,もしくはそれ以上の出来事が意義深い形で偶然起こること

 

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

 

読了。

真のリーダーシップの話なのですが

実は私の主専攻に関係のある話のようです

 

オコジョと目が合ったあたりからスピリチュアルに傾き始めたときは

最後まで読み切れる気がしなかったけど

がんばって読んでみる価値はあった

 

弁護士として成功した筆者が

本当の意味では生きていると思えない,

と感じたところからこの人の人生はおもしろくなる

 

人々が恐れているのは

「人生のより高い目標について考えてこなかったこと

そうした目標について深く考えたりしてこなかったこと」であるとし

まさしく中年から真の人生がスタートする物語

 

大勢の中年を巻き込みリーダーシップのフォーラムを開催する筆者。

しっくりくるリーダーシップ論もたまに(随所に,ではない)見られる

「真のリーダーシップとは,人が絶えず学び,出現する未来にもっとしっかり参加する場を創りだすものだ。そして真のリーダーは,「予測される奇跡」が,シンクロニシティといって然るべきものが起こりうる,そして現実に起こる,そんな舞台を用意する」

(巻末の解説に"成人教育"について書かれていたのも納得

"学習する組織"の話にも通じる)

 

 

筆者いわく,うまくいっていないときは

「使命ではなく自分に意識を集中してしまっていた」

 

引用している

老子の「あるのは”やり方”ではなく”あり方”だ」と

ロバート・フロストの「偉大なことはすべて、それ自体のためになされた」

 

筆者の引用があたしにはツボすぎたんだけど

それらをまとめてしまうと

あんたのための世界じゃないんだから

自分のしていることにばかり気を取られるな

そしたらなぜか人生が開いていくから

 

ジョージ・バーナード・ショーの「世界はちっとも真剣になって自分を幸せにしてくれないと…不愉快さと不満のかたまりになるのではなく,本質的なものと一体になることである」

マルティン・ブーバーの「世界によって支援してもらうためではなく、世界が望むとおりに世界を実現するためである」

あたりにも見られる思想がこの本にも見られる。

人生があなたに何を期待しているかっていう本なんだけど

それでも人生にイエスと言う

それでも人生にイエスと言う

 

 

あたしが好きなのはタイトルの一文だったりする。

孔子の「七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず」に通じるやつ。

 

筆者が逆ナンされたり,後の結婚相手となる人をナンパするあたり

「…え?それがシンクロニシティ?」

って思ったりつっこみどころばかりだけど

 

この本の言葉が響くタイミングで

訪問した研究室でたまたまこの本を借りてきたこと自体が

いちばんのシンクロニシティでしょう